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コラム「灸術について」灸術の種類

灸術の種類は、有痕灸と無痕灸に大別されます。


有痕灸
文字通り灸痕を残す施灸で、直接皮膚の上にもぐさを置き、温熱刺激を与えます。透熱灸、焼灼灸、打膿灸があります。

透熱(とうねつ)灸(きゅう)良質のもぐさを米粒大前後の大きさで円錐形に作り、直接皮膚の上の経穴(つぼ)に置いて施灸する。そのため、純度の高いもぐさを使用します。
焼灼(しょうしゃく)灸(きゅう)熱刺激により施灸部の皮膚及び組織を破壊してしまう灸法。例えば、イボ、魚の目などを治療するときに、局所に直接、施灸することにより組織を破壊し、痂皮が自然ととれて治る。
打(だ)膿(のう)灸(きゅう)小指から母指頭大ほどのもぐさを直接皮膚の上に置いて施灸し、火傷をつくり、その上に膏薬を貼り化膿を促す。局所の瘢痕治癒まで約1~2ヶ月かかるが、生体の防御機能を高める目的で行う。別名「弘法の灸」ともいう。これは弘法大師が中国から持ち帰ったという逸話がもとになっています。弘法大師の「灸は身を焼くものにあらず、心に灯りをともすものなり」という言葉が残っています。

無痕灸
灸痕を残さず、気持ちの良い刺激を与えて効果的な生体反応を期待する灸法。
知熱(ちねつ)灸(きゅう)米粒大、半米粒大のもぐさを直接皮膚の上に置き、点火した後、患者の気持ちの良い所で消火する方法。もぐさを8割燃やせば8分灸、9割燃やせば9分灸。
温灸(おんきゅう)もぐさを患部から距離をおいて燃焼させ、輻射熱で温熱刺激を与えるものであります。もぐさを和紙などで棒状に巻き、先端を燃焼させて患部に近づけ温熱刺激を与える棒灸などがあります。
隔物(かくぶつ)灸(きゅう)もぐさと皮膚の間に物を置いて施灸する方法。
間に置く物によって名前が付けられている。例えば、にんにく灸、味噌灸、生姜灸、塩灸、ビワの葉灸など。
灸頭(きゅうとう)鍼(しん)鍼の上にもぐさを載せ、鍼を通して、灸の熱さを伝える。
台座(だいざ)灸(きゅう)紙製の筒の上にあるもぐさに火を着ける間接灸。市販品に多いタイプ。

灸術は体のどの部位の症状にも効果を期待できるものです。
コリや痛みなど日常的なお悩みから、病気や慢性的な問題などのお悩みもお気軽にご相談ください。
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